受託者の業務放棄による損害賠償、委託料との相殺

 業務委託を受けていた者が突然行方不明になり、顧客からクレームが出たり、業務を怠っていたことにより支障が出たりしているのに、自宅に電話をしても連絡がつかない場合、委託者としては、どうすればよいのでしょうか。

 業務委託契約に基づいて出来高での委託料が発生しているとしたら、委託者は委託料を支払う義務を負いますが、受託者が業務を放棄したことにより委託者に損害が生じているのであれば、委託者はその損害賠償債権と相殺することができます

 相殺の意思表示をするには、相手方に内容証明郵便を送付する方法により行うのが通常です。相手方の所在が不明で内容証明郵便が送達されなければ、普通郵便で送付することもありますが、個人については住民票や戸籍附票を取り寄せたり、所在地とされていた場所の現況を調査したりした上で、裁判所等の掲示場と官報をもって公示による意思表示を行います。ただし、相手方の所在が判明した時点で内容証明郵便を送付してもよいです。

 ところで、損害賠償請求についてですが、受託者は、業務委託契約の相手方(委託者)に対し、その財産を害しない信義則上の付随的な注意義務を負っているといえます。クレーム対応や業務の放棄により余計な人件費等が発生した場合は損害に当たり得ますが、付随義務違反といえるとしても、本当に損害が発生しているのか、因果関係はあるのかを委託者が立証しなければならないので、ハードルは高くなります。

 ですから、損害が発生していることについて証拠を集めておく必要がありますが、いきなり損害賠償請求をするかは慎重に検討しなければなりません。委託料の支払期日が来ているのであれば、業務放棄による損害が発生していることを特定した上で相殺の意思表示をすることで対当額を回収することは一つの方策となり得ます。

 弁護士が代理人となって内容証明郵便を送付することもできますので、契約書などの資料をお持ちになってご相談ください。

 

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