高齢者や主婦に広告チラシを近隣の住宅地に配布させる場合、業務請負であれば、配布中に交通事故に遭って怪我をしても、注文者が損害賠償をしなくてもよいのでしょうか。
業務請負契約書を作成しても、労働契約であるか否かは、契約の形式ではなく、働いている実態から判断されるので、労働契約と評価される場合があります。
労働契約と評価されないようにするためには、代金は配布の時間ではなく枚数で算定し、チラシ配布の遂行方法や時間配分は請負人に任せなければなりません。仕事の完成時に報告を求めるにしても、ポスティングの進捗状況を逐一報告させて管理したり、ポスティングの日時を細かく報告させたりすると、労働契約と評価されることがあります。
そこで、業務請負契約書には、代金は配布という仕事の完成により発生するものであり、業務遂行方法や時間配分は請負人に裁量があることを明記し、実際にそのようにした方がよいでしょう。
業務請負の場合、請負人が交通事故に遭ったとしても、注文者が損害賠償責任を負うことはなく、補償する必要はありません。あくまで事故の加害者が責任を負うことになります。
仮に労働契約と評価されるとしたら、労災保険に加入しなければなりませんが、労災保険による補償とは別に注文者が損害賠償責任を負うことはないことは業務請負の場合と同様です。
しかし、例えば若い主婦を夜間に粗暴な地域でチラシ配布させることは犯罪や事故に巻き込まれる可能性があるので、何の対策もなく、このような仕事を命じて主婦が怪我をするなどしたら、注文者に損害賠償責任が発生することがあります。特に労働契約と評価されると、安全配慮義務違反に基づく損害賠償責任を負うことがあります。
業務請負契約の内容などについて、後から労働基準監督署に労働者性が肯定されて労災保険料の支払いを命じられることもあります。このようなリスクを回避するため、契約書作成の段階から弁護士に相談することをお勧めします。
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