組織を活性化させる採用方法とは?

 組織を活性化させる施策の一つとして、これまでと異なる採用方法に変更し、人材を多様化することが挙げられます。

 中途採用の効果は即戦力や専門的知識の獲得ですが、これまで中途採用が多かったということであれば、新卒採用を増やします。チャレンジ精神や実行力を有する新卒採用者にコア業務を担当させ、継続的な社内教育を実施して、幹部人材として育成するのです。

 これに対し、これまで新卒採用が多かったのであれば、多様な業界・分野の専門知識や業務経験を有する外部人材の中途採用を増やします。そして、中途採用者を管理職に登用して権限委譲をすることにより、マネジメントだけでなく、内部人材の教育も行います。

 また、女性や外国人など多様な人材を採用することも考えられます。このようなダイバーシティ・マネジメントには、▽組織内外の新たな思考を取り入れ、既存組織に刺激を与えることができる、▽組織が活性化する、▽組織の問題解決能力を高められる、▽人材の多様性が競争優位性の源泉となるとの効果が期待できます。

 優秀な人材を確保するためにも、経営理念などをホームページで積極的に公表するとよいでしょう。

 正社員の新規採用が困難ということであれば、社内公募制や計画的な配置転換により内部人材を多重利用します。

 一方、非正規社員を正社員化をすることも、非正規社員のモチベーションや帰属意識、定着率を高め、組織が活性化します。しかし、一部の非正規社員を正社員に登用することにより、他の非正規社員の不公平感や不満が募るおそれがあります。また、正社員登用のリスクとして、権限と責任が正社員のレベルに引き上げられることによるギャップが生じ、転換した従業員のモチベーションが低下するおそれがあります。

 前者の弊害に対しては、正社員登用の合理的な選定基準を設け、公正に運用します。また、後者の弊害に対しては、権限と責任が正社員レベルとなることがストレッサーとならないよう、正社員に登用する非正規社員を事前に教育することが肝要です。

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