本日、新潮社より、「『十二国記』30周年ガイドブック」が発売されました。
私事ながら、小野不由美著「十二国記」(新潮社)を愛読しています。
その一編に、女子高生・陽子が古代中国風の異世界に連れてこられる物語があります。単独行の最中に出会ったネズミ男・楽俊を疑い、あるとき楽俊を見捨てるのですが、陽子は、
「陽子自身が人を信じることと、人が陽子を裏切ることは何の関係もないはずだ。」
と後悔します。
陽子は楽俊と再会した際に詫びるのですが、楽俊は、
「おいらは陽子に信じてもらいたかった。だから信じてもらえりゃ嬉しいし、信じてもらえなかったら寂しい。それはおいらの問題。おいらを信じるのも信じないのも陽子の勝手だ。」
と陽子を慰めます。
異世界ファンタジーの中でのやりとりではあるのですが、人が他者をこのように見ることができたら、パワハラがなくなるのではないかと思い、管理職向けの企業研修で密かに講義に盛り込んでいます。
若干のネタバレはご寛恕いただき、ご興味を持たれた方は、「月の影 影の海」をお読みください。
弁護士・中小企業診断士 佐久間大輔