労働者の問題行動に対する人事介入のタイミングは

人事労務管理スタッフの即時介入

 職場や客先で不穏な言動をするなどの迷惑行為、酒気を帯びた状態で出勤するなどの職場秩序違反といった問題行動が認められた場合、人事労務管理スタッフは、どのように対応すべきでしょうか。

 この場合は、管理監督者任せにせず、人事労務管理スタッフが即時に介入すべきです。

原因が病気か職場か

 問題行動の原因が病気によるものであると疑われるときは、専門医による治療を勧めることになりますが、当該労働者が受診を拒否する場合は専門医への受診命令を発令することを検討します。これに対し、病気が原因でないのであれば、問題行動に対する懲戒処分を科すなど厳正な態度を示すことが必要です。

 一方、業務上の要因とは別の理由でメンタルヘルス不調により無断欠勤や遅刻を繰り返したときは、安易に年次有給休暇で処理をするのではなく、問題解決のために必要な指導をしつつ、就業規則に基づき賃金カット、事案によっては懲戒処分を検討します。

 ただし、問題行動が業務に起因しているとまでは認められなくても、職場の人間関係が遠因となっているという場合は、人事労務管理スタッフが人間関係を改善するために配置転換を含む必要な措置を検討するとともに、当該労働者に必要な指導をする、本人が抱える問題の解決のために情報提供をする、専門医の受診を勧めるなどの対応をします。

解雇は最終手段

 人事労務管理スタッフが解決策として当該労働者の退職に固執することなく、本人や管理監督者と時間をかけた話し合いをし、本人への就業上の措置を十分に検討します。

 これをせずに解雇を強行すれば、使用者としての裁量を逸脱しており、労働者に強度の心理的負荷を与えると評価され、裁判所において解雇無効や損害賠償の請求が認容されてしまいます。

 解雇の選択を最後の手段としつつ、可能な配慮を先行することが必要でしょう。

 

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